わちきが主人と結婚する前に、イタリアの主人の実家に初めてきた時のことでした。
主人は仕事のため、飛行場に迎えにくることができなくて、主人のお父さんと妹さんが来てくださいました。
義理のお父さんは、目の色が透き通る水色で、目がぱちっとしてて、とても優しい目をしていました。主人のお父さんはとてもハンサム、妹さんはスリムでお父さんと似てて、目がぱち、っとしてて、とても美人。ほんと、美形家族です。目の色は、みんな透き通るような水色。
美形家族なのだが、わちきは主人に対してはハンサムだと思ったことがない。なぜかわからないが。もともと、イタリアの若物の顔はあまり好きじゃない。年取った顔の方が好きで、よくイタリアのサッカー選手は、かっこいい、とかいうけどわちきはそう思ったことがなかった。
わちきはイタリア語がわからなかったので、英語が少し話せる妹さんがいろいろ話してくださいました、と言っても、今は何を話したか覚えてませんが。でも、初対面でとても喜んで迎えてくださったのを覚えています。
その夜は、主人が仕事から帰ってくるのを待って、夜中の12時過ぎになったのを覚えてます。その時はヴェニスの高級レストランのウェーターをしていたので、やはり遅くなるのは当然でした。
次の日は、疲れもあってゆっくりしていたのですが、午後にお昼を食べたあと、寝室でうとうとと昼寝をしていたら、夢を見ました。それが、普通の夢ではなかったのです。
ミイラに首を絞められて、殺されそうになる夢でした。怖くて目が覚めて、まるで夢ではないようなリアル感があって。怖くて主人を呼んだくらいです。
そして、次の日もまた夢を見ました。みた夢は、わちきが妊娠してるのですが、白いドレスを着てました。そしたら、井戸に突き落とされそうになった夢で、落ちる前に目が覚めました。
わちきは昔から、よく不思議な夢を見ていました。それが正夢になることもあるし、色々夢で教えられることもあります。少しそういうのに敏感なところが幼い頃からあったのです。
夢の話を主人にしました。意味深く受け取っていました。
私たちが結婚して3年後ぐらいに、イタリアの主人の実家に住み始めました。なかなか子供ができなかったのですが、実は、夢を何度か見てました。わちきが妊娠すると殺されそうになったり、子供ができてその息子と遊園地に行って遊んでると、息子が殺されそうになる夢を何度か。そして、ある時、夢でわちきに真っ赤な色をした闘牛が襲いかかっててきました。もう怖くて怖くて・・・。その時、義理のお父さんが私の前に立ちはだかって、どうなったかは覚えてないけど、お義父さんに助けられた、という思いで夢から覚めたのを覚えてます。
そのあと、怖い夢は見なくなって、数年後にお義父さんが病気で亡くなられたのですが、その1年後にわちきが妊娠して、男の子を授かりました。奇跡だと、ドクターにも言われてましたが、私は奇跡は信じてないので、これは義理のお父さんがわちき達のために、条件を積んでくださった、と思ってます。
息子は、天からの授かりもので、先祖が守ってこの世に誕生させてくださったと思ってます。だから、わちき達の子供、というだけではなく、天の子供をわちきたちが任せられてる、という思いもあります。だから、余計に責任があるし、自分たちの思いだけで愛してはいけない、と思ってます。天を敬い、人を敬える子になって欲しいと思ってます。